毎日の業務の中で失敗をしてしまった場合や失敗とまで言わなくとも改善点があった場合などはやはり素直に反省しなくてはなりません。
しかし、反省をするに於いて「何を反省するのか?」を誤ると、なかなか次につながることはありません。
文学者ラ・ロシュフコーの言葉に「誰もが記憶力のなさを嘆くが、判断力のなさを嘆く者はいない」とありますが、人は過去の失敗に対して「知らなかったから」や「忘れていたから」と記憶力の無さを嘆き落ち込みがちですが、失敗の本質は「そのときどうしてそう判断したのか?」や「どうしてそのときその行動をとったのか?」など判断方法に問題がある場合が殆どです。
「記憶力の無さを嘆く」とは「あの場面で、私がその技術を知っていれば・・・」とか「その方法を忘れていたから・・・」とか「その確認を忘れていたから・・・」と個人の知識のせいにしてしまっている場合で、この反省方法では応用が利きませんし次のステップにつなぐことが出来ません。
ラ・ロシュフコーの言うように反省をするのなら「そのときどうするべきだったのか?」を考えて反省するべきだと思います。
人の記憶力には限界がありますので、「すべてを知る」ことは出来ませんし、「ウッカリ」や「知らなかったから」「気付かなかったから」という反省方法では「それでは、知るように・気付くようにしろ!!」としか改善点は出てこないでしょう。
ですが、「その判断は的確であったのだろうか?」を考えればなぜ失敗したのかが分るようになり、その失敗を未然に防ぐ方法も気付くでしょうし、失敗を起こした場合の被害の食い止め方にも気が回るようになると思います。
私もここ最近は大きな失敗は起こしていないと思いますが反省すべき点や改善すべき点があるような折にはまず「その判断は?」を考えるようにしたいと思います。
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